信國太志×仲正昌樹×米原康正×菩提寺伸人 トークイベント第三弾 抜粋

投稿日:2018年07月17日

photo by s koshino

一部変更、訂正を加え増刷二版目の書店販売を開始いたしました。現在二版目は阿佐ヶ谷ネオ書房で現物在庫があることが確認されています。(2021/7/7更新)

※少量生産本でもあり現在流通が不安定な状況で、大変ご迷惑をおかけし申し訳ありません。

5月中旬発売、早々ご好評頂き、もう既に出版元の在庫も数える程となりました。ありがとうございます。今現在、重版の予定は決まっていませんので、ご興味のある方は下記書店などでお早めにご購入ください。(2021/5/22更新)

現在新宿のブックユニオン、くまざわ書店武蔵小金井北口店、紀伊国屋書店新宿本店、新宿の模索舎、ジュンク堂書店池袋本店、ブックファースト新宿店、神保町の小宮山書店に現物在庫があることが確認されています。 (2021/5/21 更新)

書籍『東京80年代から考えるサブカル』(図書新聞社)が刊行されます。

5月13日〜14日に神保町の小宮山書店、新宿の紀伊國屋書店ブックファーストブックユニオン(ディスクユニオン)等で販売されます。

――編集作業が重要になるわけですよね。

菩提寺 それは楽音のアウラがなくなった電子音楽の黎明期にも関係している。例えばシュトックハウゼンは、電子音だけではなく途中から少年の声、ラジオの音等をミックスし始めた。当時はサンプラーがなかったので、シュトックハウゼンは著名な現代音楽家だからヨーロッパのクラシック音楽の歴史を踏まえた上で、おそらくクラシック音楽の進歩を前提に国家予算を使って放送局でつくっていた。ジャーマン・ロックになると70年代初頭からNEU!のようにテープレコーダーやミキサーを屈指してその操作の過程自体が骨格になる曲とかがレコード化された。フランスでは放送局、映画の音響関係からミュージック・コンクレートが出てきた。P.シェフェールとか。レコーディングした具体音を回転速度を変えたり逆回転したりしてカットアンドペースト、カットアップ、コラージュして音楽を制作するなど。

米原 ヒップホップが出始めた時に、

菩提寺

米原

菩提寺

仲正

菩提寺 深いところを言わないと思想面に入れないので。

FASHIONSNAP.COMより

信國 先ほどダンディズムの話題が出ましたが、ダンディな人は大抵、最後は気が狂っていますね。ボー・ブランメルにしてもオスカー・ワイルドも。

仲正

菩提寺

仲正 ものすごく専門的な知識を持っている人なら言えるかもしれませんが、そうではなくて何となくイメージを持っているだけの人は、とてもそんなことは言えなくて、「お任せします」というのが日本人のメンタリティではないかなと思います。

菩提寺 いやいや逆で、専門的な知識を持ってない、持たない人々だからそういうことが言えるもしくは言うんだと僕は思います。

仲正 そもそも普通の人間は行かないでしょう。

――簡単に言うと、サヴィル・ロウに行って〈ハンツマン〉で服を作りたいと思っている日本人が、そこで修業をして戻って来た日本人のテーラーに対して、ハンツマンのように襟はこう、ここはこういう風に…と注文するということですよね。

菩提寺 そうなんだけれども、意味内容をたとえて言うとハンツマンとは別のところで修業してきた人に、例えばパリのスマルトやランヴァンで修行してきた人にハンツマンでは…..と言う位の感じです。

信國 菩提寺さんが言う「概念」とは、もっと抽象的なことという意味ですよね。

菩提寺 そうです。大まかな内容ということと、それには意味の連関があり了解できて一般性があるということです。

米原

仲正

菩提寺

仲正

米原

仲正 日本人には、自由に入っていくという感覚が馴染まないんでしょう。パターン化されたみんなと同じ振り付けならば入っていけるけれど。

米原

仲正

菩提寺

米原

信國

米原 日本のシステム自体の問題ということ?

信國

米原 でも、人口350万人くらいのエストニアみたいな国でもトラップは流行ってるんだよ。若い子たちが夢中で聴いている。

信國

――一旦休憩しましょう。後半は仲正先生から「ギャルソン論争」の話をしてもらって、ファッションの話に入りましょう。

(休憩)

信國太志×米原康正×仲正昌樹×菩提寺伸人(菩提寺光世 司会)|2018.07.17

2018.7.17 投稿|